紗依良(さえら)です。

チャクラという言葉をご存じですか?

チャクラは、私たちの体と心のエネルギーが出入りする、いわば「気の入り口」のようなもの。

上手に巡らせることで気力が高まり、直感力やアイディアが冴えて、日常が少しずつスムーズになるんです。

このチャクラ全体が正常に機能していると、私達の気の循環を整え、効率よく肉体を動かし、健全な精神を保つために役立ちます。

ただし、一部分だけを無理に活性化すると、逆に不安定になりがちです。

とくに「第3の目を開く」「松果体を活性化する」「第7チャクラだけを開く」といった「上のチャクラ」ばかり意識すると、夢見がちになったり、現実感覚を見失う危険もあります。

そこで大切になるのが、「下のチャクラ」なのです。

なぜ「下のチャクラ」が重要なのか?

下のチャクラ(第1~第3あたり)は、主に「現実を生き抜く力」をサポートする部分です。

  • 行動力 … 「やってみよう」と決断し、実際に動き出すエネルギー
  • 感情の処理 … 不安や怒りなど、感情を受けとめて整理する力
  • 自分を信じる意思 … 「私はこの道を行く」と自分で選んで進む気概

企業の社長、人気のユーチューバー、トップアスリートなどは、下のチャクラがしっかり機能している人が多い印象です。

自分の思う世界観や目標に向かって、迷いなく突き進むバイタリティがある。
その土台が整っているからこそ、自然に上のチャクラ(第6チャクラや第7チャクラ)も開きやすくなり、アイディアや直感が湧き出るのだと思います。

上のチャクラが強い人

上のチャクラばかり開こうとすると?

上のチャクラだけを意識して無理やり開こうとすると、こんなリスクがあります。

  • 自分を信じられないまま「スピリチュアル体験」に走る
  • 現実と夢想の区別があいまいになる
  • 「自分だけが正しい」という極端な思考に陥る

心が安定せず、他者とのコミュニケーションがスムーズにいかなくなるケースも。

「龍神や天使とつながっているから自分は特別」と思い込み、自分本位になってしまう人も残念ながら見かけます。

こうなると、実生活がままならなくなりがちです。

実際にあった私の体験談

私のところに、「チャネリングを10年以上学び、所属団体の古株でもある」という方が会いに来られたことがあります。

その方は私とのお話しの最中に、急に「あなたのオーラは」とオーラリーディングを始め、私に感想を求めてきました。

そして、「私は団体の中でも特別な位置にいる」「とても素晴らしい存在と繋がっている」といった言葉をたびたび口にされていました。

しかし、お話をしているうちに、日常の人間関係やお子さんとのやりとり、また仕事面でも困りごとが多いみたい。

唯一、長く在籍しているスピリチュアルな団体の中だけでは「自分は特別」という立ち位置を保てているようでした。

その方は、「自分は上のチャクラから開いてきた」「上のチャクラが開いているから、特別な存在と繋がっている」と自信をお持ちでしたが、私が「下のチャクラから整える大切さもあるんですよ」とお伝えすると、
「その団体では、上のチャクラから開くんだ!」
「私をバカにしているの?」
「さっきのオーラリ―ディングも、自分の生徒さんの方が上だと思っているんでしょ!」
と、急に激高してきたんです。

正直、これには驚きました。

10年もの間スピリチュアルを学び、初心者さんの指導もされていると伺っていたので、どんな素敵なお話ができるのだろうと本当に楽しみにしていたからです。

ですが、結果的に強い感情をぶつけられ、その場は残念な雰囲気で終わってしまったのです。

スピリチュアルマウント? その背景にあるものとは

このようにスピリチュアルを信じて学んでいる方の中でも、周囲と意見が異なると強い態度に出たり、自分だけが特別だと主張しすぎてしまう方を、「スピリチュアルマウントを取っている」と表現することもあるようです。

もちろん、本来はスピリチュアルな学びが人を豊かにし、心を穏やかにしてくれるものだと思っています。

ただ上のチャクラ、特に最初に第6チャクラ(眉間)を重点的に刺激しすぎると、どうしても現実に足をつけて生きる力が弱まりやすい面があります。

「自分の考えが否定された」と感じると、相手の意図をくみ取る前に過剰に反応してしまう。
これではせっかくの学びも、人間関係を育むために活かされていない状態と言えるでしょう。

自己顕示欲が強い人

まずは「地に足をつける」ところから

こういったトラブルを避けるためにも、下のチャクラ(特に第2~第3)をしっかり整えることが大切です。

体調や気持ちが安定し、「自分は自分で大丈夫」という土台があると、上のチャクラを開く時もより穏やかに進められます。

  • 自分の考えを認めつつ、他者の視点にも目を向けられる
  • 不安や心配事があっても、少し落ち着いて受け止められる
  • 現実的な行動やコミュニケーションのバランスを保てる

こうした状態を築いてから上のチャクラのワークを行うと、スピリチュアルな感覚や直感力も安心して活かせるはずですよ。

7つのチャクラ

まとめ

  • 上のチャクラばかりを無理に開こうとすると、心身のバランスを崩し、人間関係にも影響が出やすい
  • 「自分だけが正しい」という思い込みが強くなりがちなときは、いったん「下のチャクラを整える」方向に意識を戻してみる
  • 地に足がついていれば、上のチャクラが自然に開くタイミングをやさしく受け入れられる

スピリチュアルは、本来わたしたちが日々を豊かに生きるための助けとなるはずのもの。

上のチャクラを育む前にまずは自分の足元を大事にして、心も体も安定させてあげましょう。

すると、きっと本当の意味での「特別な体験」や「自分ならではの気づき」が訪れるはずですよ。